『F』開発理由4
新作のご案内です
『F』初のメタルフレームに挑戦しました
全てチタンでできています
テンプルにはβ(ベータ)チタンを使い、しなやかな掛け心地を実現しています
これまで同様ストレートテンプルで、耳に掛けるのではなく後頭部で固定
『F』の一番の特徴である耳への負担を軽減し、ズレ防止にもなっています
可能にしたのはこの長いテンプル
こんな長いテンプル見たことない、作ったことない、と部品工場からは嫌がられるぐらいの構造です
近視(遠くを見る)用のフレームなので、基本的にかけっぱなしであることを前提としています
掛けてしまえばテンプルが長くても全く気になりませんし、
驚くほど軽い着用感、ズレない実用性の方が大事だと考えます
前置きが長くなりましたが、なぜメタルフレームを開発したのか
先ず、プラを作ったので次はメタルと言う順当な流れがありました
そして、更に軽いフレームを作れないか考えた場合、素材的にメタルが選定されます
第一弾として、軽いフレーム素材を採用したことで大幅な軽量化に成功したプラ枠FJP-001,002
第二弾として、小顔の方向け、強度近視向けの方に向けて開発したFJP-003,004
第三弾として、更に軽量化をめざしたメタルフレームだったわけです
長時間着用で軽いことは負担を軽減してくれます
ただ、軽いだけではなく、掛けたくなる質感も重要なのでプラフレームはあえてボリュームを持たせました
そして今回のメタルフレームはその逆で、極力ボリュームをそぎ落としています
そぎ落とされたデザイン、メタルフレームの特徴として、顔の印象がほとんど変わりません。
プラフレームはどうしてもメガネの存在感が大きくなり、良くも悪くも掛ける人のイメージが変わります。
メタルの場合、フレームの線が細いため掛ける人の印象がそのままでいてくれるのです。
山でも、仕事でも、日常でも、1本でどこでも使えるメガネを『F』はコンセプトとしています
ここからは開発者サイドの話になりますが、
実は、国産でオリジナルメタルフレームを作るには、
ブリッジ、ヨロイ(丁番部分)、テンプルにてとても大きな金型代が掛かります
10年以上前の若い時分に、鯖江のメタル屋さんと話したことがあったのですが、その金型代にびっくりしたことを今でも覚えています
そうなんです、私にとってオリジナルの国産メタルフレームを作る事は夢の1つでした
次はメタル枠に挑戦したいな、でも、かなりの費用が掛かるなと考えていたところ、
アウトドアショップのT氏に「Fの構造でメタル作っちゃいなよ!」と、あっさり次作案を指摘されたことがありました
え、構想がバレてる?って焦りました笑
ただ、それが進むかどうか迷っていた自分の背中を押してくれたような気がします。
国産メタルであっても、パーツ屋にある流用品を使えばその大きな金型代は浮くのですが、
やはりそれではデザインの制約が大きかったり、既にあるものと似たようなものにしかなりません
FJP-005、特徴あるテンプル以外は普通に見えるかも知れませんが、オリジナルのブリッジ、ヨロイ(丁番部分)、テンプルと細かなところまで一から作り上げています
ぜひ細かく見て欲しいです
『F』はこれまでにない機構に挑戦しています
テンプルが伸びただけ?と思われるかも知れませんが、
この小さな変化は変異であり、メガネを進化させられたのでは?と思っています
これまでユーザーが気付いていない潜在需要を見つけることができたとき
私のモノづくり魂は大きく高揚します
軽くてズレない、長時間掛けていても気にならない。
しなやかな掛け心地をお約束します
価格は張りますが、その値打ちは必ずあります
今作も必要とする方達に届く事を願っています